こんにちは。
本日は基本的な絵画の飾り方をご紹介します。
正直私も美大を出ているものの大学では飾り方までは教わらなかったので、卒業後作家活動をしていくにあたり、自分で調べました。
グループ展などに行くと、「複数のサイズ違いの作品を持ってきているけど、どうやって中心を合わせて飾ればいいか分からない…」となっている方を見かけるので、しっかりと最後までご覧くださいませ。
まず、基本的な飾り方とは・・・
1.絵画の中心が高さ150㎝になるようにする。
→150㎝の理由:見下ろす方が見やすいため
人によっては高さ140㎝に設定している場合もある。
→場所やお客さん(女性やお子さんが多いか)などで適宜変更してください。
2.絵と絵の間が均等になるようにする。
では、下記のシチュエーションで飾り方を説明します。
高さ235mm、幅200mmの壁面に、F4サイズの絵画を3枚飾るとする。
道具
1.糸
2.画鋲(マスキングテープ・養生テープ)
3.ハサミ
4.鉛筆
5.釘
6.金槌
7.水平器
8.ひっつき虫
9.電卓(スマホでも可)
おすすめの道具は最後にご紹介します。
飾り方
1.下から高さ150㎝の所に糸を張る。糸は画鋲かマスキングテープ、養生テープでで止める。
2.Aの長さの求め方
(壁の幅ー(全ての絵画の横幅))÷(絵画の枚数+1)=A
(2000ー(242+333+242))÷4=273mm
3.Bの長さの求め方
(A+絵画の横幅の半分の長さ)
273+(333÷2)=439.5
4.Cの長さの測り方
メジャーで紐をピンと張った状態で測る。
C=60mmとする。
5.Dの長さの求め方
絵画の立幅÷2ーC=D
242÷2ー60=61
6.左の壁から
439.5mm、150㎝のタコ紐から61mmの高さの所に釘を打つ。
真ん中、右の絵画も同様に行う。
7.全て飾り終えたら目視で幅や高さを確認する。
計算していても、目視で違和感があれば調整する。
水平器で絵画の水平を測る。
(事前にもらっていた図面と実際の壁面サイズが数mm〜cm違う場合もあるので要注意!!)
8.絵画の下面を引っ付き虫でとめておく。
正直、文章で説明するのは難しいです。。。
なので上の図を見ながらご自身で実際に計算してみてください。
搬入中にどたばたするのが苦手な方は事前に図面を作成し、どこから何センチのところに釘を打ったらいいか計算しておくことをお勧めします。
絵画の飾り方についておすすめの本
「学校では教えてくれないアーティストのなり方」
私もこの本を見て勉強しました。
他にも作品の値段の付け方など、作家活動を始めて悩むことに対して書かれているのでおすすめです!
絵画の飾り方について
番外編
上の画像は個展のときの写真です。
左からF15、F0、F100、SM、P6を飾っています。
F0、SM、P6は高さ150cmに合わせて飾っています。が、F15とF100は150cmよりも下に飾っています。
そして、このときは横幅は完全に目視で飾っています。
あれだけ上で計算しろと言っているにも関わらずですが。。
理由
→100号を飾りたい場所に横線が入っており、実際に置いてみて絵の邪魔になるか見てみたかった。(私的にはドアから入って正面の壁にメインのこの100号を置きたかった。)
→事前にどこにどの絵を置くか決めてなかった。(なんとな〜くは考えていたが、実際に置いて最終決定しようと思っていた。)
→両端の作品は壁があるので両端から少し離して飾っています。
→100号の両隣も100号をゆっくり見て欲しかったので少し間を開けています。
搬入を何回かこなせば、横幅は目視で大丈夫かと思います。
後は個々の性格によりけりですね。
番外編がご参考になりましたら。
おすすめの道具
・水糸(リール巻き)
いつもタコ糸を使って高さを出していたのですが、この前個展をしたai2 galleryさんで借りたこの水糸が断然使いやすかったのでおすすめします!
タコ糸のデメリット
→たわむ、ので150cmの高さにならない…
→のびる、ので若干の誤差がでる
のですが、水糸はピンと貼れて作業がしやすかったです。
あと、この「リール巻き」というのがポイントで真ん中部分を持って伸ばすとすーっと紐が伸びて、タコ糸みたいにいちいちほどいたりしなくて効率が良かったです!!
(調べてみるとこの水糸、建築現場で水平を出すのに使われているらしく、さすが建築事務所が運営するギャラリー(ai2 gallery)だなと思いました。)
・ひっつき虫
作品が落ちないように固定したり、キャプションを貼り付けたりするときに使います。作品点数によってはたくさん使うし、いつの間にか少しづつ無くなっていくので2個くらい買っておいてもいいです。
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以上、基本的な絵画の飾り方についてでした。
参考になりましたら幸いです。
よかったら私の作品もご覧ください。